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☆この投稿は、フィットアカデミー大学入試事業部
(フィットアカデミーアドバンスド)の川江が、
以前に他所で書いたものを再構成したものです。
のっけから煙に巻くようなタイトルで申し訳ございません。
どういうことなのか?読者でもある保護者の皆様とご一緒に
考えてみたいことがあります。
兵庫県の灘中・高等学校と双璧をなす東京都の開成中・高等学校、
その2009年の中学入試の国語の問題では、曹洞宗大本山・永平寺に
上山、雲水として1年の修行生活を送り、その後デザイナーとして
活躍されている野々村馨さんが書かれた
「食う寝る坐る永平寺修行記(新潮文庫)」の文章が
出題されました。
出題に引用されたのは次のようなエピソードです。
戦争末期、極寒の地シベリアにて、一人息子と離れ離れになり、
自分だけ帰国した母親が、齢80を過ぎて永平寺と出逢い、そして、
息子 さんの供養のため、雲水が修行に使う雑巾を毎日縫い続け、
それを寄進し続けることで、ようやく心の平安を得るわけです。
野々村さんはこの老母のここまでの人生を想い、また、ひたすら
雑巾を縫い続ける姿に「ただただ、頭が下がるばかりだった」と
その著書のなかで綴られたのでした。
開成中の設問は
「あなたが、人の人生や経験を知ってこのように頭を下げたい気持ちに
なったときのことを、思い出して書いてください。どんな人に対して、
どのような気持ちになったのか、説明しながら120字以内で書くこと。
身近な人に限らず、本で読んだり、人から聞いたりして知った人のこと
を題材にしても構いません。」というものでした。
この記述問題が書けたお子さん、小学校6年生の男の子はどのような
お子さんでしょうか?
この問題は「解く」という趣ではありませんね。
つまり、「読解力」があって、「論理的思考力」と「語彙力」だけを
駆使しても書けないということです。なぜか?ここで問われているのは
受験生自身の人生経験、そして人間性だからです。
その人間性の具体的中身は、「他人を思いやる」心、
「他者の痛みがわかる」心であり、多くの親御さんの思われる
「こういう優しい心を持った子に育ってほしい」という願いとも
合致しております。そして、その「人間性」は、お父様、お母様の
深い愛情に包まれて育ったからこそ得られた「人間性」であること
に間違いないのです。
学校がなぜこのように受験生の人間性を問うのか?それは学校が
将来の社会を担う人財を育てるところであることを思えば、
「他者に対する思い遣りの心」を備えているかどうかを問うのは
当然のことであり、開成中のような超一流の学校であれば
なおさらでありましょう。厳しい言い方をすれば「立派な志、
心がけを持って、君はうちの学校に入学したいと思っているのか」
を問うているのです。逆に言えば、そういう学校であるからこそ
保護者の方からの支持も得て人気校となっているわけです。
昨今の教育改革により
「未知の問題に主体的に立ち向かい、他者と協働して、その解決にあたる力」
を、教育が達成すべき目標のひとつとして、今まで以上に、強力に掲げられて
います。国語という教科は、子どもたちに「人間性が備わっているか」を
問える教科でもあり、また、それを育てることのできる教科ということも
言えますね。
読解力がある(書いてあることが分かる)頭がいい(論理的に考えられる)、
ものを知っている(語彙力がある)ということだけでは、国語力の全てを
カバーできるということにはならないようです。何よりも重要なのは人間性、
人間力なのです。もしくは、学問的には純粋に論理力と語彙力が国語力を
構成するものだとしても、それに加えて人間性も問われている
ということでしょうか?
私たちフィットアカデミーは
「教育を通し、社会で活躍し、必要とされる人財を育て、共に育ち社会に貢献します」
という理念を掲げており、一部の単なる受験請負屋に過ぎない塾とは一線を画している※
と自負しています。
「お子様の夢や願いは何なのか、これからどうなって行きたいのか?
(Purpose of Life)」「何に悩んでいるのか」等といったことに徹底的に寄り添い、
その可能性や秘めた能力を伸ばすこと、そして何より、誰からも愛される人間性を
兼ね備えた人財の育成に取り組みます。そのことを通じて皆様とともに成長したい
とも願っております。
これからもよろしくお願いいたします。
※教科知識だけを伝える、ひたすら勉強させるということだけでしたら、
市販の参考書・問題集、YouTube等で出回っている無料の授業動画で十分ですし、
そのうちAI(人工知能)に取って代わられますよね(笑)
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